島根県安来市広瀬町に金屋子の神様をお祀りする広瀬神社があります。たたら製鉄が盛んな頃は西は広島県から東は宍粟市まで、新しくたたら場を始めるときには、村下が参詣して勧請して帰り、山内でお祀りして操業したそうです。その広瀬神社の祭文に「千種町岩野辺は、金屋子神、降臨の地」であるとの記述があります。その内容は以下の通りです。
 「播磨国志相郡 今の岩鍋というところに一柱の神天降り坐すあり」人々が驚いていると「吾は是れ作金者(かなたくみ)金屋子神なり」といって、人々が安全に暮らせ、作物がよく稔るようにと、盤石(いし)で鍋を作られたのでこの地を岩鍋という。それから白鷺に乗って西方へ行かれ出雲の奥非田の森に着かれ、桂の木で休んでおられた。すると毎夜この森へ狩りに来ていた安部正重(広瀬神社に代々奉仕する神主さん)の連れていた多くの犬が、木の上から来る光明に身をすくめて吠え立てました。神は正重に、ここに住んで鉄を吹く術を教えようと言われ、正重は慎んで承り、朝日長者に宮社と高殿を建てさせ、自らは村下となって鉄ふきを始めた。

天児屋鉄山遺跡

・千種町岩野辺、国道429号線沿いに建つ「金屋子神降臨の地」の石碑(写真左上)

・この石碑から、約2km上流の山中に荒尾鉄山跡があり、入り口に石仏(写真左下)が建っています。

・その傍らに金屋子の神が天から舞い降りたとされるところがあり、桂の木が立っています(写真右)。

金屋子の神様
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